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タバコ屋のおばちゃんシンドローム

車に乗っていた時のこと、なにげなく流していたJ-WEVEから「今夜はブギーバック」が流れた。そして、クリスペプラーが昔と変わらない声色で、1994年に発売された小沢健二のアルバム「LIFE」の話をし始めた。

え、この車、デロリアン?
20年前にタイムスリップしてしまった?

と、一瞬、バックトゥーザ·フューチャーしそうになっていたら、隣で運転していた夫が私の脳内を見透したかのように「クリスペプラーも、クリス智子も、定年ないから良いよね~。」と、つぶやいた。

たしかに「トキオ·ホット·ワンハンドレッド(J-WAVEのクリスペプラーの冠番組)」は、私がオザケンファンだった20代の頃からずっとやっている。だから、脳内の時空がおかしくなったのだ。
1988年から36年も放送されているらしい。
クリスペプラーって何歳なんだ?と思ったら「67歳」。

定年は、既に超えていた。

ちなみにクリスというだけで、ペプラーと同様にサスティナブルDJ扱いされてしまったクリス智子も、ずっとJ-WAVEにいる。
気がする。

「日曜のホットな時間帯のライブ番組を、67歳が回してるのってどうなんだろう?」と夫に言ったら「若者は、日曜の昼間にラジオなんて聴かないから、ちょうどいいんだよ!」と笑った。

なるほどね。クリスペプラーは、いいとも!のタモリさんなんだと思えば良いのかもしれない。
いつもの時間にいつもの声、ラジオのこれが無性に安心する。

これを聴いて何年もドライバーをやっているようなお仕事の方、長年生活のリズムをとっている方もいる。
いつもJ-WAVEの流れるデザイン事務所で働いていた私も、かつてはそうだった。ピストン西澤のグルーヴ·ラインが終わる時間(19時)になると、あゝ今日も残業かと肩を落としたものだ。

きみたちはどう生きるか

世の中には変わった方が良いことは、沢山ある。
政治の高齢化による腐敗なんて最たるものだと思うし、然るべき時に、自分の座っていた椅子を若者に譲れない人は、漏れなく「老害認定」される。
50歳も過ぎれば、どんな場所にいても「これって老害じゃない?」などと考えてしまい、自分で自分に「ロガハラ」してしまうことも多い。

だけど、ずっとその場所にいてほしい人もいる。いつも通るキヨスクのおばちゃんが、違う人だったりすると急に不安になる。
昔ならタバコ屋の店頭に毎日座っている、おばちゃんと猫なんだろう。
毎日元気に挨拶してくれるおばちゃんがいないと「シフト変わった?なんかあったかな?」と、ざわざわする。

そういう日常のリズムを取ってくれるメトロノーム的存在は、平和の象徴だ。前出のクリスペプラーはそういう存在だと思うし、徹子の部屋の黒柳徹子とか、「いいとも!」のタモリさんもそうだったはず。

サザエさんは永遠に日曜の夕方に放送してもらい月曜を憂いたいし、大河ドラマが週始めの月曜にやることになったら、重たい。
ずっと日曜の夜でいいのだ。

成熟したサスティナブルな社会とは、変わらずそこにあるべきものと、変わるべきものがうまく循環しているということでもある。
では、若い人たちに席を譲ったあと、私たち高齢者予備軍はどこに座るべきなのか。
若者がちゃんと熟せるように、毎日ささやかなエールを送り、後方でサポートできるバックスタンド席があれば良いな、と思う。
老害ハラスメントにならない、タバコ屋のおばちゃんの座布団があれば最高だ。

いよいよ、人口の4分の1が、後期高齢者となると言われている2025年。
「きみたちはどう生きるか。」改め、「わたしたちはどう(やって高齢化社会を)生きるか。」を、ウナタレは真剣に考えていきたい。

ウナギタレ子タレ美


[この記事を書いた人]ウナギタレ子・タレ美(Taleko/Talemi)

加齢応援マガジンUNATALE編集部 
姉のタレ子1972年生まれ、妹タレ美1973年生まれの更年期姉妹。
夜な夜な子供部屋で聴いていた「オールナイトニッポン」が今の姉妹の人格形成に影響を与えている。「A面」よりも「B面」、「ゴールデン番組」よりも「タモリ倶楽部」を愛する、根っからの「裏面好き」。SNSには露呈しないウナタレ世代のリアルな叫びを届けたいと日夜、奔走している。
ポリシーは「Your nudge, no tale」(ウナギノタレ)=「理屈こねてないで動こうぜ」

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