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パートナーに求めるもの

以前、アプリで知り合ったアメリカ人と数回メッセージのやりとりをしたことがあります。日々の生活について聞かれたので「朝8時ごろ仕事に出かけて、夜8時頃に帰宅する。

週末は墨絵や書のお稽古があったり、自分の絵を描いていたりする」と言ったら、「そんなに忙しくて男のために使う時間はどこにあるんだ?」と聞かれ、確かにないよなぁと思った私。

そうなんです。私は忙し過ぎて恋愛に使う時間はあまりない。恋愛したいけど時間がない。「それってどうよ」って思ったりもしますが、今すぐ彼氏を見つけなくてはならない差し迫った理由もないので恋愛は後回しになっています。

「働きバチみたいに仕事ばっかりしている日本人のサラリーマンは嫌!」と思ってフランス人を探しているのに、自分が日本人のサラリーマンみたいじゃないね。

私にとって男性の存在ってなんだろう。トキメキは欲しいのです。ときめいているときって、自分の内側から愛を自家発電している感じで気持ちいいでしょ。その状態が好きだから誰かを好きになりたい。だけど一緒に暮らすのはムリだと思う。だって毎日8時まで帰ってこない女を待っていてくれる人なんている?

自分だけのペースができてしまうと、そこにほかの人を挟むのは難しくなります。フランス人の元カレと6年半も続いたのは、平日の昼間に会うというのが私にとっても都合がよかったからです。付き合い始めた頃は、事務所に出勤するのは第2・第3週だけだったので、仕事のない週は平日に何度も会っていました。毎日出勤するようになったのは4年くらい経ってから。それでも彼と会うために平日も1日休みにしていました。

もし新しい人ができたら、やっぱり同じようなペースがいい。レッスンがない週末は一緒に過ごして、たまに旅行に行ったりして。そういうのはすごく憧れる。その相手がイケメン・長身・フランス人だったら申し分ないわ。

一緒に暮らせないと思うもう1つの理由は、私のこだわりの強さです。誰かと住まいを共有するということは、その人の好みも当然入ってくるわけだけど、私は自分の好みに合わないものが目に入ると死にそうになっちゃうのよ。無頓着で私の好きなようにさせてくれる人ならまだいいけど、変に主張があったりすると厄介。

いつか元カレに額装を頼まれたことがあって、それはバリ島で買ってきたという、いかにもバリらしいカラフルな絵でした。パネル仕立てにしてあげたけど、あの絵を私のうちに飾りたいと言われたら死ぬ。絶対にムリ。その点、元夫はまったく無頓着だったので助かりました。私が変てこなアフリカのオブジェを買ったときも、李朝の箪笥を買ったときも、あまり気づいていなかったから。

要するにワガママなんですよ、私。好みはうるさいし、帰りは遅いし、土日も仕事をしてたりするので、それでもいいと言ってくれる人としか付き合えない。いつかは仕事のペースが変わるかもしれないけど、そんなの待っていたらおばあさんになっちゃう。

こんな女でもいいと言ってくれる心の広いフランス人募集中します(但し、年下に限る←ワガママ)。

やまざきゆりこ


[この記事を書いた人]やまざき ゆりこ

娘2人がまだ幼い30代前半のときに在宅ワークができるという理由でコピーライターになる。同時期に、伯母の勧めで書と墨絵を始め、以来文章を書くことと絵を描くことがライフワークに。6年前、思いつきで始めた日本画で色の世界にハマり、コロナ禍のおうち時間に身近な動物を描いていたらいつの間にかペットの肖像画家に。57歳で熟年離婚。現在はフリーペーパーのコピーライターをしながら、オーダー絵画の制作に勤しんでいる。着物好き、アート好き、美しいものが好きな1957年生まれ。

墨絵&日本画 梨水
http://risui-sumie.sakura.ne.jp/wp/

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