NEW TOPICS

  1. HOME
  2. ブログ
  3. HOT TOPICS
  4. 悪魔に恋したナウシカたち ― 「救いたい女」がハマるロマンスの罠 其の二

悪魔に恋したナウシカたち ― 「救いたい女」がハマるロマンスの罠 其の二

前回のウナタレラジオでは、「デキル女のナウシカ症候群 ― 強い女ほどハマる、責任とロマンスの罠」というテーマでお届けしました。

今回も引き続き、元TBSアナウンサー・木村郁美さん、そして“、結婚相談所、ナチュ婚相談所代表で、女性マネジメントのプロ、川崎貴子さんをお迎えして、濃厚に語っています。

運命の出会いは“悪魔の導き”だった?

木村さんが語ってくれたのは、まるで映画のように波乱万丈な、いや、どちらかというと「悪魔が棲む恋愛実話」だった。

出会いはお仕事の場。

イベントの司会を頼まれた。・・・それがすべての始まりだった。体調が悪くて、途中で何度も「行かないほうがいい」と心の声(もしくはご先祖さま)が囁いたのに、「責任感」が勝ってしまった。まさに、“真面目すぎる女ほど罠にハマる”の典型。

そして出会ってすぐ、彼の「強引さ」が始まる。食事に誘われ、行ってみたらなぜか二人きり。お店に着くなり、突然言われた言葉がコレ。

「こちら、僕の彼女。お腹の中にね、もう子どもいるんだ。」

……え、どこの話? 誰の話?初対面で言われたらホラー以外のなにものでもない。

でもその時、彼の異様な押しの強さが、なぜか“運命”に見えてしまうのだ。人は、暴走する虫をオームだと信じたくなる時がある。

そう、これがナウシカ症候群。「私ならこの人を救える!」と思ってしまう、あの錯覚。

・・・木村さんもその罠に落ちた。

電撃入籍、神のサインをスルー

そして、出会いからわずか4ヶ月後に入籍。ここからは、もうジェットコースター。両親にも友人にも紹介しないまま、彼は言う。

「とりあえず入籍だけ先にしよう。」

いやいや、「とりあえず」ってなに。

でも、当時の木村さんは、メディアの最前線で働き、世間的にも“デキル女”の象徴。そんな彼女が、“自分の選択を間違いだと認めたくない”気持ちが強く、そんな違和感もスルーしてしまった。

一方で、神様は何度もサインを送っていた。

結婚指輪のダイヤが、なぜか3回も外れた。職人も「こんなこと初めてです」と首をかしげた。・・・「今すぐ逃げなさい」という天からのメッセージ。

でも、愛と責任感で目が曇る時、人はサインを見逃す。(※ウナタレ読者の皆さん、ここテストに出ます)

そして悪魔は、本性を現す

入籍して1週間。悪魔の仮面が、ついに剥がれる。

「貯金、いくらあるの?」
「僕に全部まとめて渡してくれたら、もっと金利が良くて、安全な場所に確保できるから」

そう言って、長年、貯金してきた数千万円の貯金が彼の手に渡っていった。

そしてある日。
「うちの会社に来てくれ」と呼び出される。そこには“ファン”を名乗る男性がいて、サインを頼まれ——それが保証人の契約書だった。

結果、背負わされたのは3億4千万の借金。

そして、クライマックス。

昼のニュース番組で原稿を読んでいたとき、急に最後のニュース原稿が差し替えられた。

理由はあとでわかった。“元夫の逮捕ニュース”だったのだ。

ディレクターの機転で原稿は読まずに済んだが、「悪魔が本当に捕まった」と知った瞬間、ブースの中で動けなくなったという。

・・・オームの暴走が止まった瞬間だった。

「悪魔(オーム)を見抜く3つの法則」

さて、ここで登場するのが、人生と恋愛を見抜くプロ、川崎貴子さん。

彼女が導き出した、悪魔を見抜く“3つの法則”がこちら。

貯金は1/10しか話すな。
判子は押すな。
第三者の目を入れよ。

そう特に、第3の目がポイントだ。

自分の恋愛を客観的に見られないとき、友人や家族の「違和感センサー」に頼るしかない。

しかし悪魔はそれを知っている。だからこそ、彼女を孤立させ、誰にも会わせない。

「お兄さんにも会わない」「友達にも会わない」・・・完璧な封じ込め。

まるで、“結界”だ。

だが結婚式のあと、招待客の多くが口を揃えた。

「あの男、握手した瞬間に悪寒が走った」
「育美ちゃんの横にいなかったら殴ってた」

……言ってよ、みんな!
(全国のナウシカたちの叫び)

木村さんは言う。

「あの経験がなければ、今の私はない。」

悪魔との結婚は、地獄のような3年半だった。
けれどその後、彼女は見事に再生した。
まるで灰の中から立ち上がる不死鳥のように。

そして今回の教訓。
ナウシカ症候群から抜け出す唯一の方法は、
「自分を救うナウシカになること」。

他人を救う前に、自分を守れ。
強さと優しさは、紙一重だ。
それを混同した瞬間、悪魔は笑う。

そして次回。
「悪魔に恋したナウシカ」から一歩先へ。

同じ道を繰り返す人、そこから“学び”に変える人。

その違いはいったい何なのか?
次回は、幸せな再婚を果たした木村郁美さんの「再生の物語」をお届けします。

加齢応援マガジン『ウナタレラジオ』特別回 第二回
ゲスト:木村郁美 × 川崎貴子 × 近藤洋子


[この記事を書いた人]ウナギタレ子(Taleko)

1972年生まれ。加齢応援マガジンUNATALE(ウナタレ )の編集部員にして哲学的お節介人。A面よりB面、タモリ倶楽部のの隣にいたいタイプ。
「まぁ、ええやん」と笑いながらも人生の奥行きを見つめるのが得意技。若造りはしないけど、美意識は忘れない。
SNS映えより、心の温度を1℃アップ。

今日も読者の足元に、そっと灯りを。
加齢応援マガジンUNATALE   https://unatale.com/

関連記事

人気記事ランキング