14年間の介護生活の先に待っていた世界
皆様初めまして。このたび、ウナタレでコラムを書かせていただくこととなりました、伏見美帆子と申します。
今回のコラム登壇に関しては、ワタシにとってはずっと視聴者として観ていた「ザ・ベストテン」で歌が下手くそなのに出演して歌うことになった!!ぐらいの青天の霹靂で、ハァハァハァと過呼吸となりながら憧れのウナタレの場で、このコラムを書いております。一文長い。アドレナリン全開。
まずは簡単な自己紹介から
1967年横浜生まれ、東京育ち。専業主婦。ブログで日々、さまざまなことを綴りながら、美術館に行ってアートを眺めたり、お香講座に行ったり、神社仏閣にお参りしたり。
専業主婦と言いつつ、たまにアロマ講座を開催したり、これまたたまに誰かのために物語を書くサービスをしたりなど、のんびりとした生活をしております。
オットは1人(1人で十分、もてあまし気味)。成人した子供が2人。ムスコは社会人となり家を出て、ムスメは大学生。来年から社会人となり、ようやくひと段落というところです。
でも、こうしたのんびりとした平和な生活、以前は考えられなかったのです。
14年間、認知症+αの両親の介護をし、それは一人っ子のワタシに重くのしかかってくるものでした。ワタシの40代は介護と子育てと仕事に明け暮れて過ぎていきました。自分のための時間なんてない、日々、「時間がない時間がない」が口癖だったあの頃。
沼にハマる
そんな時に、ある日突然、TV画面を観て、雷に打たれたのでした。電流の正体は、Kis-My-Ft2の藤ヶ谷太輔くん。
誰〜!?この人誰〜!?このかっこいい人誰〜!?ンキャー♡!!!!
聖子ちゃんがかつて、「ビビビ!っときた」と、何人目かのパートナーと出会ったときのことを結婚会見で話してたけれど、まさにそんな感じ。40過ぎで「ビビビ」を初体験…。(オットには感じなかったアタクシ)
まだ「推し」なんて言葉がなかった頃。○ャニーズ(とりあえず名前を伏せてみる)では、「担当」「担」という言葉を使うことも後から知り、キスマイ担となり、CDやDVDを購入し、ファンクラブに入って、コンサートに行くことだけが日常の辛さを忘れさせてくれました。ムスメもハマって一緒にコンサートに行ったり、○ャニーズ(やっぱり伏せてみる)の話ができるの楽しかった。
しかし、エンターテイメントの世界に暗雲が翳り始めたのは、あのコロナが猛威を振い始めた頃。ワタシにとっては、○ャニーズ(また伏せてみる)はリアルが命なのよ。
大歓声!煌びやかなライト!巨大なセット!目の前をローラースケートで通り過ぎていく姿…
祭りだ祭りだ祭りだキスマイ祭り🎵と、サブちゃんは歌わないけど、代わりにみんなが大声を出し、叫び、脳内祭祀となり、禊ぎ祓いが行われ、ストレスが浄化されていく…ジュニアも並んで一斉に舞い踊るステージは、さながら曼荼羅だわぁ〜。ご利益ご利益。あの頃、ワタシの中では、どんな御祈祷よりも効果があったリアルコンサート。
なので、画面の中のライブ配信など選択肢になく、あの空気感に触れられなくなったワタシはジャニーズに次第に興味がなくなっていったのでした…。
再び降臨してきたのは
そんな時、いやそれより少し前、またまた不意に目の前に現れた神が…。いや、神というよりも「天使」に近い。そっとそっと降臨してきたのだもの。例えるとするなら、「フランダースの犬」で、最終回にパトラッシュとネロが死んでしまった時に舞い降りてきた天使のような…私死んでませんが。降りてきた人は、そんな天使のように可憐ではないですが。
そう、あの時。「あなたにオススメ」のYouTubeに上がってきた動画をなんとなくポチしたのが運命のはじまり。歌番組もドラマも映画も見ないワタシにとって、何年かぶりに観たそのお姿。燻銀のように渋くなっていて、こんな風に変わったのだなと、ココロにそっと刻み込まれたの。ドキドキしながら♡。←ちょっとここだけ昭和風少女。
かつてのKis-My-Ft2の時の、雷に打たれた、ビビビときた、というよりも、いつのまにかファンになっていたという感じ…その時にはもう介護も卒業し、ココロも穏やかになっていたからかもしれない。
君の名は…
その人の名前は吉川晃司。あれはちょうどデビュー35周年の時。
そこから4年。コロナで何度もコンサートが中止となっても、ずっと私の推しとなっているコージサマ。
ゆるりとまったりと、付かず離れず。○ャニヲタ(ここでも伏せてみる)の時のような、なんとしてでも神席!なんとしてでもファンサ!(ファンサービスのことね。手を振ってもらったりするやつ)といった、必死感はもうなく、良い距離感を保ちつつコージ池を泳いでいるのよね。いや、ワタシを知っている人からはべったりとハマっていると言われるけれどもwww
沼にハマるのではなく
巷で言われている「沼にハマる」といいう言葉って、なんだかおどろおどろしいようなイメージをワタシの中で勝手に感じているのだけれど、ワタシが泳いでいるのは、「沼」のようなドロドロズブズブしていない、もっとさらりとしたさっぱりとした透明感のある池なのです。
もちろん、底無しの沼にズブズブハマるのもありだけれど、今のワタシはこれぐらいがちょうど良いの。なんてったってウナタレ世代。すぐに疲れちゃうしw、他に楽しいこともあるし。
そういえば更年期の症状に悩まされることがなかったのは、推し活のおかげかもしれない。BBAの枯れ果てた女性ホルモンを活性化させるべくドキドキワクワクして、泳ぎ疲れたら岸に上がってアードベックを飲むのだわ。コージサマ一押しのウイスキーよ。
至福の時♡。ウナタレ世代も推し活やめられまへんで〜。
[この記事を書いた人]伏見美帆子
ブロガー。 「文字つづりすと」という肩書きを勝手につけてつぶやく日々。 時々、その人のための物語を書くサービスをしている専業主婦。 14年にも渡った介護生活では、推しの存在が支えとなった。アロマとお香とアートも好き。 1967年生まれ。