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子宮摘出orSEXのQOL ウナタレ世代の選択 vol.2

「事実は小説より奇なり」とはよく言ったもので、どんなにウナタレ世代のことを想像したとしても、実際に現場で起きているウナタレ民の声は、何物にも代えられないほど波乱万丈で冒険談に富んでいたりします。

ウナタレ民の皆様、こんにちは!ウナタレ編集部 ウナギタレ子です。

前回のコラム、「子宮摘出orSEXのQOL ウナタレ世代の選択」では、

「わかる!そういうの知りたかった」「あちらの方も現役の同胞がいるとは!」と各方面から悲喜交々反響を呼びました。

「健康は最重要」だけど、それと同じくらいパートナーとのSEXも私の大事な人生の一部。

千代の富士もビックリなほど歴史に残る粘り強さで医師に食い下がったという「永遠に恋愛体質のシングルマザー」麗奈さん48歳。

実は、このウナタレコラムを愛読してくださり「私の経験が同胞のお役に立てるなら」と自ら手を挙げ、記事化に至ったのです。

・・・我々の想像の斜め上。ウナタレ世代の「袋とじ」的なリアルofリアルなウナタレ民の声。

さてさて、「術後の彼との情事」はどうだったのか?・・・前回の続き、麗奈さん!いっちょ、お願いします!

投薬治療〜手術

半年後の手術日を決め、投薬治療の開始。

薬って怖いね。明らかに体調に異変が起きる。

お酒は弱くなるし、疲れやすいし、セックスの時に濡れづらくなる。

時には胸が苦しくなることまで。閉経後はこんな感じなのかといいながら、試行錯誤を重ねて前向きにこの日常を楽しんでいた。

しばらくは順調に小さくなって、最初の3か月で8センチが5センチまでに。このペースならのこり3か月あればばっちり小さくなるだろうな!と思っていたのに。

ところがそこから一気にペースダウンして、結局術前最後の検診日にはあと1センチ及ばず。

薬だけに頼らず、鍼灸やよもぎ蒸しにも通い、西洋医学と東洋医学のハイブリッドで頑張ったのに届かなかった。

先生に全摘ですか?って聞いたら、

「最初から全摘を選べば腹腔鏡でできるから傷も体の負担も小さく済むけど、内視鏡で無理すると大量出血してしまったときに術式変更で開腹して全摘になります。」

という回答。

開腹!!!

「まじかー。先生、その確率ってどのくらいですか?」

「20%」

たかい!!!そんな高確率のチャレンジはできないと判断した私は

「辞めます。筋腫取るの辞める。鉄剤飲みながら、毎月大量出血と付き合いながら閉経まで粘る。今までありがとうございました。」と、答えた。

「え、でもまた不自由な生活に逆戻りだよ?」と戸惑う様子。

「どうかなー、がんばれるかなー」とつぶやく先生に

「ところで、筋腫って完全除去しないといけないものなんですか?

経血の量が多い原因が子宮内に出っ張った筋腫なのであれば、そこだけを削り取って、子宮内壁に食い込んでいるところは残して、別のタイミングでもう一回手術するとかできないですか?」と聞いたら。

「できるよ。」

「え?できるんですか?」

「まあ残った筋腫がどれだけ悪さするか、というのもあるけどね。」

「軽い手術なら、私2回に分けても構いませんよ。あ、でも手術代がめっちゃ高いのか。」

「全然高くないよ。5万くらい。内視鏡なら入院も1泊2日」

安!!!腹腔鏡だと入院1週間って聞いてたのに!

そんなら5回でも6回でもやるわよ。

ということで、試行錯誤の末、無事に術式も決まり手術の日を迎えた。

朝入院して、最後の検査。夕方に手術室に呼ばれて2時間の手術。

部分麻酔なので、意識ははっきりあって。なんかお腹をぐりぐりまさぐられてる感じがあるようなないような。

病室にかえって来た時にはさすがにぐったりですぐに就寝。

翌日は、朝ごはんをぺろりと平らげ、術後の検診をうけ、10時には退院。

自分で退院手続きをし、何か薬(痛み止めとか抗生剤とか)を処方されることも無く、すたすたと歩いて帰宅。

ここまでとんでもなく長い道のりだったのに、なんとあっさりしたこと!

何食べたい?という問いにリクエストしたとおり、お鮨とビールを用意して家族が待っていてくれた。

ご開帳

手術から1か月。検診がおわり、ついにこの瞬間が。

そう、このために、このためだけに私は粘り続けたんだ。

医師からすると、歴史に残るわがままさだったらしい。こんな面倒くさいオーダーをしてくる患者はそう居ないと。

でも、幸せなセックスを手放すというのは、私に死ねというくらいのもの。本当にキレイな子宮が残ってよかったと思う。

それでも術後初めてのセックスはさすがにちょっと怖かった。彼は私の表情をみながらゆっくり入ってきた。

うん、痛くない。大丈夫。ただ、気持ちよくもない。

焦らなくていいよ、と言ってくれる彼に言葉にならない幸せな気持ちになって、身も心も預けて調子が戻ってきたのは3回目くらいから。

・・・・・。

・・・・・もしもーし!!

・・・麗奈さん、ここで筆を置いています。

終盤しか読んでない方がいたら、「官能小説」と見誤るような終わり方です。

しかしながら、一昨年、惜しまれながらこの世を去った、タレ子の心の師匠でもある、瀬戸内寂聴さんも言ってたっけ。

「人間が一番成長するのは、本でも学問でもない、恋愛だ」・・・と。

死ぬまで一生、成長や変化をし続けていく生き物、それが人間だとしたら、その成長の種である「恋愛」を味わい尽くすためにジタバタと足掻くことは案外、必要なのかもしれない。

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「注ぎ足すほどに味になる加齢応援マガジンウナタレ」では、同胞のみなさまからの生の声を募集しております。

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ご連絡くださった方には、改めてこちらから連絡を取らせていただきます。たくさんのご応募、お待ちしております。


ウナギタレ子タレ美


[この記事を書いた人]ウナギタレ子・タレ美(Taleko/Talemi)

加齢応援マガジンUNATALE編集部 
姉のタレ子1972年生まれ、妹タレ美1973年生まれの更年期姉妹。
夜な夜な子供部屋で聴いていた「オールナイトニッポン」が今の姉妹の人格形成に影響を与えている。「A面」よりも「B面」、「ゴールデン番組」よりも「タモリ倶楽部」を愛する、根っからの「裏面好き」。SNSには露呈しないウナタレ世代のリアルな叫びを届けたいと日夜、奔走している。
ポリシーは「Your nudge, no tale」(ウナギノタレ)=「理屈こねてないで動こうぜ」

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