生きるのが劇的に楽になる。ソロキャンで学ぶ束縛と執着の手放し方
ウナタレ世代のソロキャン仲間と蛍キャンプを企画。6月初旬から見られるという伊豆自然村キャンプフィールドへと向かった。
世田谷から東名に乗り、小田原厚木道路を抜け、箱根ターンパイクからの伊豆スカイライン。途中、富士山を臨む絶景が目に入ると、このルートが学生時代(35年前!)に付き合っていた車好きな彼氏との定番デートコースだったことを思い出した。エモい。
予定時刻より2時間押しでキャンプ場に着くと、おばキャン仲間の二人は各々のテントで寛いでいた。
まずはハウスツアーならぬテントツアーしてみよう。
↑@keitorintonさんのテンマクデザイン サーカスTC DX。ソロ用としては十分な広さがある。二人でもいける。ワンポールテントは設営がしやすく風に強い。また、TC素材は火に強いので、焚き火好きにもおすすめ。素材的に少し重め。
↑ママ友から飲み友を経て、ソロキャン友になったYちゃんのサイト。硬派なイメージのあるOGAWAの超軽量テントタッソUL。その重さなんと1.2kg!徒歩キャンプをすることもあるYちゃんらしいチョイス。用途に合わせて5角形と6角形に使い分けできるのでギミック好きにも◎。
↑おばキャンの新幕。軍幕タイプから圧倒的に設営がラクなドーム型テントにキャンプスタイルを変更した。今回二回目にして10分ほどで設営が完了。感動。大人気のシェルターGとほぼ同じデザイン&素材でお値段が1/3という謎にコスパ最強のDOKIキャンプG2000。
と、見ての通り、たった三人でもキャンプスタイルは様々だ。
おばキャンにとって、キャンプ場はさながら「住宅展示場」。家を建てる時には、住宅展示場を回ってたくさんのサンプルを壁打ち材料に、自分の好きなテイストを探っていくと思う。
同じように、テントもギアもデザインや機能は多種多様、レイアウトも無限なので、キャンプ場内を散歩しながら、主にソロキャンと思われる方々を遠巻きにチェックするのが楽しみの一つである。家を買うよりも圧倒的に気軽に自己理解を深めることができる。
今回、蛍キャンプメンバーの一人、@keitorintonさんとは、正月キャンプでのこの定例パトロールで出会った。
まだまだ多くないウナタレ世代と思しきソロキャン女子、しかもめっちゃセンスいい!おばキャンは心躍った。が、すぐに声をかけたりはしない。
ソロキャン女子に絡む迷惑男性キャンパー問題についてのおばキャン的考察
話は少々それるが、最近この「声かけマナー」に関する問題が巷を賑わしている。
ソロキャンを楽しむ女性に男性が絡んでいく動画は、キャンプ芸人のヒロシもリツイートするなどして一気に広まり、キャンパー同士の声かけマナーに一石を投じている。
yahoo!ニュース
ちなみに、おばキャンはキャンプ場内の定例パトロールで素敵キャンパーさんを見つけても、すぐには声をかけない。自然に話すきっかけがあればその限りではないが、ソロキャンパーは人との交流を第一目的にしているわけではないはずなので、そこは尊重したいと思っている。
ではどうするかというと、自分か相手か、どちらか早い方の撤収前後に声をかける。もし相手が気難しいタイプだったり極度の人見知りであっても、どちらかが帰ればリセットできるからね。
撤収時は時間との戦いでもあるので、制限時間はせいぜい1分ほど。素敵だと思ったところを伝えるだけに留め、感覚が合いそうなら相手のSNS(インスタやツイッター、youtubeなど)を聞き、フォローさせていただく。キャンプ系SNSをやっている人なら、フォローされて嫌な気持ちはしないだろう。
特に男性キャンパーから女性キャンパーへの声かけについて賛否両論あるが、おばキャンは暴風で設営がままならない時などに男性キャンパーさんに助けられたことは一度や二度ではない。
着火用の松ぼっくりをお裾分けいただいたり、山菜の取れる場所を教えてもらったり、心温まる交流もキャンプのいい思い出だ。
白か黒かの二元論ではなく、お互いを尊重し合い、気持ちいい距離感で交流できるのがカッコいい大人ではないだろうか。
まさに今回のオバソログル(おばちゃんたちのソロキャングルキャン)で、それを実感した。
孤独を楽しめるようになると生きるのが劇的に楽になる
@keitorintonさんとは正月キャンプの撤収時に声をかけ、インスタのフォローをさせてもらったことで交流がスタートした。しばらくDMを通じてキャンプ場やギアなどの情報交換をし親睦を深めた。
出会って3ヶ月ほどした頃、ソロキャンデビューしたばかりのYちゃんも加わり、三人でグループLINEを作ったあたりでソログルキャンしようという計画が持ち上がった。おばキャンが去年蛍キャンプをしそびれた話から、それならみんなでリベンジしようということで当企画となった。
グループキャンプと言っても、宴会の時間だけ決めて、あとはチェックインも(Yちゃんは前乗りしていた)撤収も、それぞれの都合でOK。疲れたり眠くなれば、自分のテントに帰って昼寝するのも自由だ。
ちなみに、Yちゃんは娘の留学先であるカナダへ行くために、前日からチェックインして我々が到着した日の夜にチェックアウト。
翌朝、@keitorintonさんは編み物作家さんなので、作品の続きを編んだり、本を読んだりして自由に過ごしていた。
おばキャンも自分のテントでオンラインミーティングに参加したり原稿を書いたりして過ごした。時折、おやつの交換をしたり、ついでにおしゃべりしたり、この距離感の心地いいこと。
かつては「連れション」し、自分だけハブられないよう必死だった我々だが、ウナタレ世代になるまでに仕事や結婚や子育てや離婚や介護、そうした人生経験で精神的に図太くなった上に、ソロキャンが孤独の楽しみ方を教えてくれた。
孤独を楽しめるようになると最強だ。束縛と執着を手放せるからだ。夜の宴では、二人ともソロキャンを始めて夫婦関係や親子関係が楽になったことを実感しているようだった。もちろんおばキャンもその一人だ。
そして、孤独を楽しめるようになったからこそ、また誰かと過ごす時間が一際輝くということも付け加えておこう。
今回お邪魔した伊豆自然村キャンプフィールドは春はたけのこや山菜採り、初夏は野生の蛍(本当に素晴らしかった!)、秋は紅葉と、一年中豊かな自然を満喫できる。2時間トレッキングしなきゃ出会えないような荘厳な滝まで歩いて5分。村長さんのお人柄通り、とてもアットホームなキャンプ場なので、女子ソロキャンにおすすめ。
[この記事を書いた人]おばキャン(Obachan-camp)
毎月1〜2度のソロキャンを楽しむアラフィー。離婚を機に、仕事仲間(女子)と中学生の息子と職住融合生活。起業して19年目。働く女性のハッピーキャリア&ナチュ婚を支援する学校を主宰している。
ソロキャン活動はtwitterで発信中。@obachan_camp