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何歳になっても語学は習得できる

お洒落に夢中でちっとも勉強しない高校生の孫娘に、「10代の脳ミソは柔らかくて、その気になればスポンジみたいになんでも吸収するだから、今のうちにちゃんと勉強しといた方がいいわよ」と言っておいた。私も好きな科目だけはちゃんと勉強したのでね。

とは言ったものの、年齢に関係なく「知りたい」「勉強したい」と思って臨んだことは大人になってからでも身につきますね。むしろ大人になってから勉強したことの方が自分のものになりやすい。大人は本当に興味のあることしか勉強しないし、自分でお金を払うからには取り組み方も真剣になります。親に払ってもらっていた学生時代、ロクに勉強しなかったことを深く反省。母よ、申し訳ない!

私が小さい頃は「英才教育」という言葉が流行っていて、私も3歳の時からヤマハの音楽教室に通わされました。でも先生が怖くて嫌いだった。間違えると手を叩くので泣きながら弾いたこともあって、いつもやめたいと思っていた。途中で優しい先生に変わったのでピアノは15歳まで習ったけど、ピアニストになりたいとも音大に入りたいとも思っていなかったので、そこでおしまい。でもピアノの音色は好きだし、今も気が向いたときに弾いて遊べるので習わせてくれた親には感謝しています。

語学も幼児の頃から始めないとダメだと思い込んでいる親が多いでしょ。でも、いくら小さい頃から始めても日常的に話す環境がないと話せるようにはならないよね。反対に、大人になってからでも海外赴任などで必要に迫られれば、仕事ができる程度に話せるようになります。発音なんて大した問題じゃないのよね。通じればいいの。

妹が若い頃勤めていた社員がたった3人の会社は、海外出張がとても多かったのです。月に1度はアメリカやフランス、ドイツに出張に行ってた。妹は特別英語が得意じゃなかったけど、神田外語に半年間通わせてもらったら、出張して交渉して契約を取れるまでになっていました。今でも想像できないんだけどね。

私は52歳の時にひょんなことからフランス語を習い始め、先生に片想いしていたモチベーションで1日3時間くらい勉強していたら、いつの間にか少し話せるようになりました。下手くそなんだけどさ。でも多分、幼児教室で週何回か英語でお遊戯している子どもより私のフランス語の方がマシな気がする。語学は始める時期じゃなくて触れる時間の量。どんなに早く始めても日本にいたらペラペラになるのは難しい。

そのフランス語の先生の奥さん(日本人)は、フランス語なんて全然話せなかったのに、4年ぶりに帰国したら、ペラッペラになっていた。やっぱり住まないとダメなんだな。そして、大人になってからでも語学は習得できる。その気さえあれば。

以前通っていた語学学校には70代の女性の生徒さんがいて、バスク語を習っていました。バスク語なんてバスク地方でしか通じないのに何故習おうと思ったのか聞いたら、英語・フランス語・イタリア語・スペイン語・中国語・ハングル語をすでに習得していて、それが7ヶ国語目なのだと言ってた。語学オタクのスーパーおばあさん。

私もせめて英語とフランス語くらいはもう少し上手くなりたいんだけどなぁ。

やまざきゆりこ


[この記事を書いた人]やまざき ゆりこ

娘2人がまだ幼い30代前半のときに在宅ワークができるという理由でコピーライターになる。同時期に、伯母の勧めで書と墨絵を始め、以来文章を書くことと絵を描くことがライフワークに。6年前、思いつきで始めた日本画で色の世界にハマり、コロナ禍のおうち時間に身近な動物を描いていたらいつの間にかペットの肖像画家に。57歳で熟年離婚。現在はフリーペーパーのコピーライターをしながら、オーダー絵画の制作に勤しんでいる。着物好き、アート好き、美しいものが好きな1957年生まれ。

墨絵&日本画 梨水
http://risui-sumie.sakura.ne.jp/wp/

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