友だちのいない男たち
女性は友だちを作るのが得意な生きものです。親友と呼べる友だちは誰もが持っているし、遊び に行ったりランチをしたりする友だち、趣味の仲間など、いろんな距離感の友だちがいますよね。 それに比べて男性は友だちを作るのが苦手なようです。
アメリカで友だち作りのコミュニティを作ったという男性のことをワールドニュースが伝えていまし た。彼は兵役を終えて日常に戻ってみたら、友だちが1人もいないことに気づいて愕然。彼は既婚者ですが、妻以外に飲みに行ったり語り合う友だちがいなかった。夫婦仲が良いのはいいこと だけど、それだけでは社会と繋がれないと考えて、彼はコミュニティを作りました。
最初の集まりの日、誰も来なかったらどうしようと不安に思いながら会場の店に行くと、5、6人の 男性が来ていてホッとします。はじめはチョット照れくさくて、みんなぎこちなかったけど、次第に 打ち解けて楽しい時間を過ごしました。彼は、友だちを求めている男性は多いと確信。定例会は 続いています。
働く男性は仕事しかしていない人が多いように思います。特にサラリーマンは。なので、日頃付き 合う相手は仕事関係の人ばかりで、プライベートでは家族やパートナーと過ごす人が多いのかもしれないね。アウトドアが好きな人やスポーツをやる人は遊び仲間がいるけど、インドア派は友だちが少ないかもしれません。友人はオヤジバンドをやってるからバンド仲間がいて楽しそうだけど、うちの会社のあの人は友だちはいなさそうだなぁ。
その点、女性はコミュニティの中で仕事をしている人が多いし、会社員であっても友だち付き合いは活発です。大体において、友だちとおしゃべりすることでエネルギーの補充をしているのだから、友だちなしの人生は考えられない。ダンナはいなくても友だちは必要という人が多いのではな いかしら。
この傾向は、老後の在り方に響きます。夫やパートナーに友だちがいなければ、女性にかかる負荷が大きくなる。友だちと遊びに行きたくても、友だちのいない夫なりパートナーはいい顔をしないかもしれませんね。長い老後を快適に過ごすためには、程よい距離感が必要。ベッタリされた ら鬱陶しいもんね。
なので男性諸君にはぜひ友だちを作っていただきたい。よく言われるように、早いうちから趣味を持って、1人で遊べるように自立してもらわなくてはいけません。女性は、時には夫婦仲良く、時に は夫なしで楽しみたいのでありますから、男性はそれを肝に銘じて友だち作りに励んでいただき たいものです。
［この記事を書いた人］やまざき ゆりこ
娘2人がまだ幼い30代前半のときに在宅ワークができるという理由でコピーライターになる。同時期に、伯母の勧めで書と墨絵を始め、以来文章を書くことと絵を描くことがライフワークに。6年前、思いつきで始めた日本画で色の世界にハマり、コロナ禍のおうち時間に身近な動物を描いていたらいつの間にかペットの肖像画家に。57歳で熟年離婚。現在はフリーペーパーのコピーライターをしながら、オーダー絵画の制作に勤しんでいる。着物好き、アート好き、美しいものが好きな1957年生まれ。
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