豊かな表情で若さと幸運を引き寄せる
この前、電車の中で見かけた年配の女性は、何も気に入らないことはないはずなのに、眉間に皺を寄せていました。スマホの文字が見えなくてつい、ということでもなく、吊り革に捕まって車窓からお天気のいい外の景色を眺めているのに顔が怖い。そういう人を時々見かけるけど、お近づきになりたくないと思っちゃうよね。
私が日頃心がけていることの1つに「いつでも感じよく振る舞う」ということがあります。感じよくというのは、第一ににこやかであること。むやみにヘラヘラしたのでは怪しい人になっちゃうけど、人と会う時にはなるべく口角を上げているように気をつけています。さっきのオバサンじゃないけど、怖い顔をしていたのでは相手を緊張させちゃうでしょ。
まあ、根が明るいので自動的にニコニコしちゃうんだけど、例えば朝出社した時にはとびきりの笑顔で「おはようございます!」と言うようにしています。これがね、私の笑顔に対して笑顔で応えてくれる人は10人中1人だけなの。中には目を合わせることなく挨拶をする人もいる。そういう人は、悪い人じゃないのに怖い顔をしがちです。まあ、気難しさが顔に出るということもあるけど。
動物も、ケンカをしたくないと思ったらお腹を出して敵意がないことを示します。気の強いもの同士が出くわすとケンカになったりもするけどね。私は本気でケンカしたら負けない自信はあるけど(笑)、基本的に平和主義者なので敵を作りたくない。なので大して親しくない相手なら尚更、友好的であることを示すためににこやかに振る舞う必要があると思うのです。
世の中を見渡すと、顔の筋肉をあまり使ってない人が多いような気がします。顔には30種類以上の筋肉があって相互に作用して複雑な表情を作っていますが、職場の人たちもあまり表情筋を使っていない。声も小さいし表情も乏しいから、私だけ別の人種みたいなのよ。多分変なヤツだと思われてる。実際、変なんだけどさ。笑
ちょっと調べたら、表情筋を使わないと顔全体の筋肉が衰え、口角を上げることが難しくなって無表情に見えやすくなるんだって。口角が下がる→ほうれい線が深くなる→ブルドッグラインができる。あら、それって美容の大敵じゃないの。妙齢の女子たちはほうれい線やブルドッグラインを気にするけど、そんなの口角を上げたら一瞬で消えるわよ。美容整形より確実な方法だと思うわ。
そういや、仲の良い友だちはみんな実年齢より若く見える美女ばかり。揃って表情が豊かで裏表のない人ばかりなので、みんな仕事の上でも人気者です。若さの秘訣も成功のヒミツも豊かな表情にあると思うわ。
「楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しいのだ」と言ったのは、アメリカの哲学者であり心理学者であるウィリアム・ジェームスです。笑顔でいることを心がけるだけで、自然と前向きな気持ちになるってわけ。そうすれば、きっとパワースポットに行かなくても幸運を引き寄せられると思うのよね。
[この記事を書いた人]やまざき ゆりこ
娘2人がまだ幼い30代前半のときに在宅ワークができるという理由でコピーライターになる。同時期に、伯母の勧めで書と墨絵を始め、以来文章を書くことと絵を描くことがライフワークに。6年前、思いつきで始めた日本画で色の世界にハマり、コロナ禍のおうち時間に身近な動物を描いていたらいつの間にかペットの肖像画家に。57歳で熟年離婚。現在はフリーペーパーのコピーライターをしながら、オーダー絵画の制作に勤しんでいる。着物好き、アート好き、美しいものが好きな1957年生まれ。
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