ベーシックインカムでサブカル女子高生に戻る日
AIからのメッセージ
ベーシックインカムの足音が近づいて来た、気がする。
私たちは「AIに仕事を奪われる」なんて被害妄想を抱くのではなく、奪ってもらえることをありがたく思うべきなのかもしれない。
「人間たちは、もっとハッピーなことだけに時間を投下して、ご機嫌オーラを振りまき、地球の波動を上げてくれたまえ(ややスピ寄りのAI氏)」
ありがとう、AI。
でも、うちらってば、もう何十年もあくせく働いて来ちゃったもんでね。
いざ、自由時間を増やされても、なにをすればいいのかわからないんじゃ。
ヒマになったら何したい?
まわりの人たち10人ほどに聞いてみた。
ベーシックインカムが導入されて、仕事時間がぐんと減ったら、もしくは消滅したら、どんなことに時間を使いたい?
・旅に出たい(多い。やたら多い)
・趣味の店をやりたい
・仕事と家事と、今の生活を続けたい
うん、フツー。
ふわっとした回答多数の中、やたら解像度の高い返しをしてくる人がひとりだけいた。
彼女の野望は以下のとおり。
- エンタメを貪りたい
- ドラマ・映画・役者・アイドル(ジャニーズ)とか、そういうのをただ勝手に掘って、共有できる人たちと延々話をしていたい
- インプットするだけじゃなく、勝手に分析して、それを相関図とかにして遊びたい
- 一緒に笑ってくれる人とくだらないことをして遊んでいたい
- 結論、ただのサブカル女子高生に戻りたい
- ベーシックインカム=親に食べさせてもらっていた時代の自分に戻るだけ
わかる。わかるよ。わたし、それすでにやってる。
去年の夏にジャニオタ沼に落ちて以降、サブカルじゃなくてジャニオタ女子高生になった。
生産性の欠片もない会話を毎日繰り広げて、キャッキャと楽しんでいる。
ジャニオタ女子高生モードに入ってから「人生初」が一気に増えた。
人生初ペンラ、初ドーム、初のアイドルコンサート、初双眼鏡、初聖地巡礼・・・ああ楽しい。
ジャニオタじゃなかったときは、めちゃめちゃバカにしていたことが、やってみたら驚くほどに楽しい。知らなかったよ。愚かだったよ。
リスキニングとか真面目すぎる
時代の変化にあわせてリスキニングが必要とか言うけれど、もうよくない?
あれだけ必須だと言われていたプログラミングも、GPTが相当に美しいプログラムを書くらしいじゃないですか。人間様は引っ込んでろ。
わたしも最近、コラム以外の文章を書くときは、下書きをジピたん(GPT)にお願いしてます。速い速い。ちゃっちゃと終わる。
我々ウナタレ世代は、もうそれなりにスキルを積み上げているはず。
とくに苦労して鍛えてきた対人スキルは、AI時代において大いに役立つ。というか、もはやコミュ力を備えていない人に出番はない。
だからさ、もうさ、まったりとさ。
生産性のない趣味を見つけて没頭しようじゃないか。
愛玩される存在へ
子供の頃からずっと猫を飼っていまして。いまも黒猫一匹と暮らしているんですけれどね。
あの人たち、驚くほど働かないんです。非生産性のかたまり。非生産性の象徴的存在。
寝て食べて寝て食べて寝て寝て、たまに家の中を走り回って、排泄して、飼い主になにか言ってみたりする。にゃあ。
それで気が向いたらお腹見せて、撫でればゴロゴロと喉を鳴らし、可愛いねーと言われて生きている。最強。
近所を散歩する犬たちも尻尾フリフリ幸せそう。
ウチの近所はなぜか保護犬が多いのだけれど、みんな立派なリードをつけて洋服も着させられて、洋服を着るのが嬉しいかどうかは怪しいけど、大切にされているのはわかる。雨の日にはカッパ着用。口角上げてベロ出してみんな幸せそう。
彼らは私たち人間より、あきらかに波動が高い。
仕事の生産性を上げるために(効率良く稼ぐために)労力を使うことも、やりたいことを実現するために力を尽くすことも、もちろん引き続きやるけれど、そっちの比率を徐々に下げていきたい。
「なーんにもなーんにも生み出さない、1ミリも生産性のない時間」を増やし、自分の波動を上げていきたい。
たぶん私たちはそのフェーズに入った。だれかに導かれて。
だからさ、もうさ、まったりとさ。
生産性のない趣味を見つけて没頭しようじゃないか。(二度目)
私たちは、AIにとっての愛玩動物なのだから。