神様に養われて
「人生を計画的に生きてきたか？」という問いに、すかさず「NO!」と答えられる私です。
本当に、自分でも呆れるほど無計画に生きてきたし、それがそのまま現在進行形。多分死ぬまでこの調子で行くと思います。何しろ計算ができないのです。脳のどこかが欠損しているのかもしれないけど、先の見通しとか立てることができない。というか、立てようと思ったことさえない。
大学受験の時もテキトーだったし、就職の時も酷かった。無計画ゆえに「こういう職種に就きたい」「こういう会社に就職したい」という希望さえなく、たまたま高校の同級生のお父さんが社長をやっていた外資系の会社にコネで入れてもらったという、なんとも恥ずかしい青春時代でした。
結婚も「できちゃった結婚」だったし、2人目も無計画だった。（それなのに2歳違いの娘２人は同じ誕生日。予定日も同じで、2日遅れで同じ日に生まれたという不思議な現象。本人は無計画なのに、カラダは機械のように正確。笑）
コピーライターになったのも、元夫がたまたま目にした新聞記事がきっかけで何となく。今画家をやってるのだって、美大で勉強したわけでもなく、気づいたらなってたわけで。大変な思いをして美大受験をした人たちにはホント、申し訳ない。
離婚した時も無計画だったが故に財産分割のタイミングを逃し、今は元夫名義のマンションに住んでいます。周りは、元夫が死んだらどうするんだ。今の奥さんに追い出されるに違いないと心配するけど、私は全然心配じゃないのよねえ。成るように成ると思ってる。
で、です。こんなに適当にやっていてもちゃんと生きていけるのよ。もちろん時代が良かったということもあるかもしれない。世の中的に「希望に満ちた未来」があったから。でも、どんな時代にあっても「どうにかなる」と思ってる人はどうにかなるって気がします。私はそれを「神様に養われている」と表現してるんだけどね。
今の若い子たちは堅実で、20代頃から老後のことを考えていますね。ホント、偉いと思うわ。私なんか、もう老後のくせに老後の生活のこと考えてないから。年金だけでは食べていくのがやっとかもしれないけど、今の仕事を失ったらどうしようと心配をしたことはない。うんと先のことは考えられないから。考えるとしてもせいぜい来月のことなんだけど、来月は仕事があるから大丈夫。若い人たちは年金制度が破綻したらどうしようと心配するけど、心配することないわよ。いずれ破綻するに決まってるけど、代わりにベーシックインカムが導入されるから。国民全員に毎月20万円ずつくれるようになったら、年金もらうより遥かにいいわよ。税金が25％になってもその方がずっといいでしょ。神様に養われるには、これくらい楽天的でないとね。
［この記事を書いた人］やまざき ゆりこ
娘2人がまだ幼い30代前半のときに在宅ワークができるという理由でコピーライターになる。同時期に、伯母の勧めで書と墨絵を始め、以来文章を書くことと絵を描くことがライフワークに。6年前、思いつきで始めた日本画で色の世界にハマり、コロナ禍のおうち時間に身近な動物を描いていたらいつの間にかペットの肖像画家に。57歳で熟年離婚。現在はフリーペーパーのコピーライターをしながら、オーダー絵画の制作に勤しんでいる。着物好き、アート好き、美しいものが好きな1957年生まれ。
