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作りたいのは大人の女子校

まだ茅ヶ崎にいて、近所のコミュニティセンターでせっせとブログを書いていた頃。

ある日、ご高齢のお父さんと来られている、私と同年代くらいの女性がやって来た。
お弁当を食べながら、時折、大声を出すお父さんをなだめている。
「お父さん、お願い、静かにして」
何度もそう言って、周囲に申し訳なさそうにしていた。

その頃の私は、まだ父も健在で、祖母も義妹も元気で、介護とは無縁だったけど、そのお父さんが認知症であることはなんとなくわかった。

そして連日、コミュニティセンターに通っていたので、完全に主と化していた。

「ここはおしゃべりしてもOKな場所だから、声を出しても大丈夫ですよ」
「夕方くらいになったら、小学生が大勢来てゲームしてるくらいだから」

その女性にルールを伝えた。主として。

ありがとうございます!とお礼を言われたその夜、ブログのお問い合わせ欄にメッセージが入る。

「今日、コミュニティセンターで声をかけてくれたのは、もしかしてさとちゃんですか?」
「いつもブログを楽しく拝見しています」
「勘違いだったらすみません。なんとなくそんな気がして」

付きっきりでお父さんを介護していること。
ずっと家にこもっているのも良くないから、たまにお昼にお父さんを外に連れ出していること。
お父さんが寝たあとに、私のブログを読むのが楽しみだということが書かれてあった。

このときは、まだ顔出しをしていなかったので、すごいなーよくわかったなーと驚きつつ、ブログを書いてきて、たぶん一番嬉しかった出来事。

女性の40代以降は悩み多き年代。いや、もっと前からか。
「結婚妊娠出産」というライフイベントを迎えるあたりから、悩みは尽きない。(私は全スルーしたけど)

反抗期の子供
老いていく親
更年期障害が始まる自分

「反抗期の子供」と「更年期が始まった自分」は【混ぜるな危険】と言われているらしい。母である友人たちがそう言っていた。

さて、つい先日。
同年代4人でウナタレのPodcast収録後、話し足りなくて餃子でビール。

そのうちの1名から「どぅえっっっ!!!まじか!!!!!」な告白を聞き、でもあんまり驚いたら悪いなと思いつつ、でも驚きを隠せずやや動揺。
共感性が異常に高いので、話を聞いてるあいだ、2度くらい鼻にツンとくる。
やばい、ここで泣くのは違う。ギリ堪える。
オンラインだったらここまでじゃなかっただろう。
でも真横にいる本人の表情を見ながら聞くと、胸にくるものがある。

当人以外の私含めた3人が、思い思いにヒアリングし、思い思いにコメントをする。
若い頃と違うのは、他者を断罪しないこと。
絶対こうすべきだよ!と自分の正義を押し付けないこと。
でも、「やれることがあったらいつでも言ってね」の前のめり姿勢。
全員が前足で土を蹴っている。やれる実力を持つ面々なだけに恐ろしい。

会話の中に出てくる、まだ会ったことのない彼女の友人たち。

「Tさんにはこう言われてね〜」

「Tさんって誰だっけ?
「ああ、はいはい、あのキレイな人ね、会社やってる」
「あの人って結婚してるんだっけ?」

遥か昔に、こういう会話をした記憶がある。

ああ、私はまだ喋ったことないけど、テニス部のTちゃんね。
髪長くてキレイな子でしょ。この前さあ、彼氏が車で迎えに来てたよね。
校門前に停ってたの見た?すげえイケメンだった。しかも乗ってる車がさ〜、ね、ね、みんなも見た???

原宿のど真ん中で平日の昼間からビールをかっくらっていたはずなのに、埼玉の私立の女子校にタイムスリップ。

そう、私は女子校育ち。

思えば女子校は死ぬほど平和だった。
「男子」という存在が無い世界では、女子から陰湿さが消える。
だれもマウントを取ったりしない、カーストもない、ただただ平和な世界。

オギャアと女子に生まれついて以降、ルッキズムにさらされる宿命を背負わされた私たちが、初めてルッキズムから解放される。
クラスで一番可愛いのは誰?と聞かれれば、たぶん全員が答えられるけれど、そもそもその質問がまったく意味をなさない。
可愛かったからってなんやねん。男がおらんねんで。それ意味ある?
可愛いに意味ある?

ねーわー
まじねーわー
ぎゃはははは

私が作りたいのはこういう世界。
「異性の目」が完全に排除されていて、心理的安全性が100%担保された場所。
ただただ、自分の胸の内を語り、完璧かつ前のめりな傾聴力で聴いてもらい、荒ぶる友の「ねえ、そいつもう、やっちゃっていい?」を宥めつつ、仲間がいること、全員が自分の味方であることに心から安堵できる。

どんなに深刻な悩みも、笑いに昇華する世界。
「こっちは大変だったけど、君らに最高のエンタメをお届けできてなによりだよ」
そう客観視できるようになったら勝ち。
えらい目に遭っただろうけど、これは神様があなたに与えた、あなたが主役のあなたの物語。より高みに昇るための。

友人からは、次から次にポンポンと友達の名前が出る。
知ってる人もいれば知らない人もいる。
あなた、ずいぶんといろんな人に話したのね。よっぽどだったのね。

さっきまで鼻がツンとしてたけれど、いや待てよと思う。
私も友人は多いほうだけど、彼女にはかなわない。
しかも親身になってくれる友人がたくさんいるようだ。
それってものすごい財産。まじで資産家。
彼女の人柄と行動力と心配りで、長年積み上げてきた資産。

でも、世の中みんなそうじゃないから。孤独を感じてる人もいるから。
私の元同僚みたいに、それで死を選んでしまう人もいるから。
だから私たちで作ろうよ。大人の女子校を。私たちなら作れるよ。
自分が持っている資産をみんなに有効活用してもらおうよ。
女の子は助け合わなくっちゃって、安野モヨコが働きマンで描いていた気がする。

賛同を得たので、いまこの記事を書いています。

作ります、大人の女子校。乞うご期待。

satochan


[この記事を書いた人]さとちゃん(SATO-CHAN)

・1973年生まれ 魚座(太陽)で双子座(月)
・岡山の山奥で田舎暮らしを満喫していたら、義妹が倒れて埼玉に戻ることに。
・脳出血により左半身麻痺となった義妹の介護も彼女の見事な回復力で終了。
・再び地方移住したいので面白そうな地域を探し中👀
・noteはこちら https://note.com/asako1973

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