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感謝日記が三日坊主のあなたへ。今すぐ小さな幸せを見つけられるシンプルな方法

つい最近、心疾患で突然倒れ、死の淵から奇跡的に生還した方から、体験談を聞く機会に恵まれた。

生死の境を彷徨っているとき、光の玉の集合体のような場所へ行ったそうだ。これまでに感じたことのない心地よさに身を委ねていると、誰かからの「帰っておいで」という声が聞こえたという。

ふと、自分の人生やりたいようにやってきたと思っていたが、「娘の成人した姿を見ていない」というやり残しに気づく。自分の臓器と対話してみると、なんとか帰れそうだ。「もう一度ちゃんと生きてみよう」と決めた途端、急速に回復したそうだ。

お盆あたりになると、どうも魂に関することを話題にしたくなる。これまでに本やテレビで見聞きしたところでは、ある人はお花畑だったり、ある人は宇宙空間だったりと違いはあるものの、どうやらこっちとあっちとを分ける三途の川的なものはあるらしい。今回、初めて体験者から直接話を聞くことで確信を深めることができた。

ウナタレ世代ともなると、大切な友人たちをもう何人も見送ってきた。志半ばで倒れたり、幼い子どもを残して旅立った友人たち。たとえ彼のように帰れる選択肢がなかったとしても、最期にとてつもない多幸感の中であちらへ渡ったのなら、なんだか救われる。自分にとっても、この先にそんなご褒美が待っているなら、頑張って生きる甲斐があるってもんだ。

ちなみに、「帰っておいで」の声は、リアルに同じタイミングで複数の友人たちからLINEが入っていたそうだ。こういう話、好き。


頑張り屋さんほど不幸せという落とし穴

三途の川から戻った彼は、回復してはじめて口にしたおにぎりの美味しさに驚愕したという。一生忘れられない味だと言っていた。同時に、これまではスルーしていたようなほんの些細なことに気づき、感謝するようになったそう。

体調はまだ本調子ではない。この先も病気と付き合っていかねばならず、体は大変な状態。でも、心は満たされ毎日生きる幸せを噛み締めているんだって。

小さな幸せを感じられるようになると幸福度が上がる。ウナタレ読者の中には、その日にあったよかったことや嬉しかったことを寝る前に3つ数える、いわゆる「感謝日記」のようなものをやったことがある人は多いのではないかな。この狙いも、「すでに持っているもの」に注目することで幸せ感を高めることにある。

でも続かない。わかっちゃいるけど、ついあるものより無いものに目がいく。そして嫉妬したり落ち込んだりするのが人間だ。

前述の彼のように、生きるか死ぬかくらいのインパクトがあれば一気に意識は変わるだろうが、誰でも経験できることではない。というか、できれば経験したくない。

そんなウナタレ読者に朗報だ。生死を彷徨わずとも、強制的に小さな幸せを噛み締められる自分になれるのがキャンプなのだ。

心理学の研究で、畏怖の念が自分の抱える問題を小さく感じさせることがわかっている(自我の収縮)。

畏怖の念とは、言葉にできない雄大な存在を前にした時に感じる驚きの気持ち。息を飲む絶景を前に「私の悩みなんてちっぽけだな…」なんて感じた経験、あるんじゃない? まさにそれ。

凛とそびえ立つ山々、水平線に沈む夕日、澄みわたる川のせせらぎ…そんな大自然に”意識的に”身をおくことができるのがキャンプなのである。

ついでに、わざわざ不便を体験するのもキャンプだ。「ベッド最高〜!」「エアコンって神!」などと、キャンプから帰るたびに自宅のありがたさが身に沁みる。

思えば、もっと!もっと! と、上ばかり見てきた。欲しいもののためにちゃんと努力もしてきた。だから今の自分があるんだが、ある時気づいたんだ。「これじゃ、どこまでいっても幸せになれないんじゃね?」って。

キャンプは「向上心」という沼にどっぷり浸かって溺れそうになっていたおばキャンを、そこから引きずり出してくれた。頑張り屋の自分はこれからも変わらないんだけど、ソロキャン前後の違いは、自分で沼に入ったり出たりできるようになったことだ。

さて、イギリスで1万人以上を18年にわたり追跡したデータから、同じ都市部でも緑地の多い場所に住む人の方が不安感が低く幸福感が高いということがわかったそうだ。特筆すべきは、写真や動画でも同様の効果があるってこと。

キャンプはちょっと…そんなウナタレ読者も、絶景系のyoutubeで畏怖の念を抱けばいいのである。なんとお手軽な方法だろうか。人生後半戦をたっぷり幸せに生きるためのヒントとなれば幸いである。

>>参考図書『頭の中のひとりごとをコントロールし、最良の行動を導くための26の方法』(東洋経済)

[この記事を書いた人]おばキャン(Oba-kyan)

おばキャン

毎月1〜2度のソロキャンを楽しむアラフィー。離婚を機に、仕事仲間(女子)と中学生の息子と職住融合生活。起業して19年目。働く女性のハッピーキャリア&ナチュ婚を支援する学校を主宰している。
ソロキャン活動はtwitterで発信中。@obachan_camp

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