不倫をガッツリ8年やってみてたどりついた境地
痛い
大人数が参加していた飲み会で、たまたま30代不倫カップルの近くに座った。
男性は30代半ば、既婚者子持ち、おそらく子供は小学生。
女性は30代前半、可愛い系、独身。
最初のうちは、「懐かしいなー」と穏やかな細目で二人の様子を眺めていたけれど、時間が経つにつれ、痛くて痛くて見ていられなくなった。
痛さも痛々しさもいたたまれなさも
ぜんぶ自分に返ってきた。
辛い。
うっすらわかってはいた。
歳を取るにつれて、ようやく理解しつつはあった。
でも、認め難く、あまり考えないようにしていたのに
まざまざと見せつけられた。
まじでださい。
キング(IWGP)の名言が脳内に蘇る。
「悪いことすんなって言ってんじゃないの。ダサいことすんなって言ってんの。わかる?」
わかるー
わかるわかるー
かなり遅ればせながらわかるー
不倫経験のあるウナタレ世代に向けてなら、この先を書く必要はないのだけれど、今日は「あの日見かけた30代女子」と「過去の私」に向けて書いているので続けます。
なにがダサいか整理しよう。
ひと様の顔に泥を塗る行為
不倫カップルの既婚男子と、家族ぐるみの付き合いをしている人が、飲み会の場にいたはずだ。
おそらく何人も。
この先も出会う。
道端で、スーパーで、バーベキューで。
「旦那が不倫してるの知らないんだろうな」
妻はそういう目で見られる。最悪。
わかる?わかるかな?
バカだからわかんないかな?
自分がその立場になったらどうよ。想像してみ?
冷静になれるのはどっち?
既婚男+独身女(男より年下)の典型的な不倫カップルの場合、のぼせ上がるのは大抵男のほうだ。我を忘れるほどはしゃいでウキウキを隠せない。
そして時間が経過し、「誰のことも幸せにできていない」という罪悪感を抱きつつ、「妻に会う前に君に出会えていたら(鬼陳腐)」的な脳内お花畑状態から抜け出せずにいるとどうなるか?
あれほど素敵だった既婚男は、みるみるうちに輝きを失っていく。
これホントなんだ。だってわたし見たもん。
「なんで素敵じゃなくなっちゃったんだろう?」
お前だよ。お前が脳内お花畑ワールドに引きずり込んだからだよ。
好きになった男のためにできること
脳内お花畑ワールドから抜け出させるには、あなたが動くしかないんだ。
のぼせ上がってる既婚男に期待するだけ無駄。
いつだって、賢く冷静に振る舞える方が決断すべきなんだ。
がんばれ。しっかりしろ。
惚れた男をクソ男にしているのは、間違いなくあなたなんだ。
大事な人を大事にする人
さらに私の話。
7-8年におよぶ不倫を清算したあと、その数年後。
次に好きになった人も妻子持ちだった。またか。
なぜだ?呪われてる?
ふたりで食事に行ったときに、私にとってはど定番の質問をされた。
「なんで茅ヶ崎に引っ越したんですか?」
付き合っていた不倫相手が◯◯に住んでいて、略奪する気満々で越してきたんです。
「えっ?」
これまたど定番のリアクション。
この返しを聞いた既婚男性は全員、好奇に満ちた目で私を見る。
えー、そんな大胆なことする人、本当にいるんだー
相手は年上の男?
不倫する独身女ってどういう思考?
リスクはないのかな?
自分にもいつかそういうチャンスが巡ってくるのかな?
身を乗り出して私の話を聞く彼らの吹き出しがはっきりと見える。
わかりやすく単細胞な生き物たちよ。
私の告白は、彼らの「妻じゃない若い女子といつか恋愛関係に陥りたい願望」を刺激するらしい。「参考までに聞いておきたいこと」が山ほどありそう。
でも、わたしが好きになった人は違った。
「まだ、その人と続いてるんですか?」
いえ、もうとっくの昔に終わってるんです。
そう伝えると、安堵した顔でコクンコクンと頷いていた。
そういうリアクションをされるのは初めてだったので、ああ、完全に落ちた・・・と自分の気持ちに気付くのと同時に、この人は私と不倫をする気はないのだなとガッカリもした。
娘の親友のなんとかちゃんが、既婚者と付き合っているらしいと娘から聞いて心配していたけれど、どうやらちゃんと別れたらしい。良かった良かった。そんな感じのリアクションだった。
愛情深い人なんだなーと思った。
人を大事にするというのがどういうことなのか、ちゃんとわかっている人なのだなーとも。
わたしはぜんぜんわかっていなかった。
こんな素敵な人をださい男にしてはならぬ。
時を経てようやくわかったこと。
[この記事を書いた人]さとちゃん(SATO-CHAN)
1973年早生まれ ウェブまわり仕事のフリーランス、ブロガー
オーシャンビューな部屋で猫とふたり暮らし
性格→意地悪
茅ヶ崎カーストについて赤裸々に書きすぎて炎上したブログはこちら
https://ouchigohan.club/chigasaki/3121
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