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同級生たち

先日、高校の同窓会がありまして、久しぶりに同級生たちに会いました。高校時代の友だちとは殆ど付き合いがないので会うのは5年ぶり。当時仲が良かったグループの友だちとも5年ぶりの再会でした。

私は高校まで公立だったので、ずっと男女共学。学校近くの「泉」という名前の御用達の喫茶店に入り浸り、男女入り混じって遊んでいました。

遊んでいたといっても、そこでくだらないことを言って笑っていたくらいで、学校の外で友だちと遊ぶことはあまりなかった気がします。学校が阿佐ヶ谷だったので、文化祭の打ち上げは吉祥寺に繰り出したけど。

なんでだろうと思い返すと、当時の彼氏(元旦那)がやきもち焼きで、私は結構縛られていたんだわ。学校が違うのにしょっちゅう一緒にいたからなぁ。印象に残っているのは、2年生の終わりに仲良し5人で行った伊豆高原と修学旅行と文化祭くらい。伊豆旅行では野焼きに気づかず、危うく焼かれちゃうところだったよね。その時の1人は40代の若さで亡くなっちゃった。

さて、同窓会に来るのは全員同じ歳なわけで、女子はその中で自分がどれくらい若さを保っているかを比べたくなります。どこかで張り合う気持ちがある。以前は卒業後20年目、30年目の節目に同窓会があったので、10年というスパンの年の積み重ねがあったわけで、それはもう差が出る。一番大きいのは髪だな。グレイヘアが流行っているけど、よほどお洒落じゃないと素敵には見えない。お洒落じゃないのに白髪をそのままにしていると、ただのおばあさんになっちゃうよね。

そういえば、少し前に友だちが買ったシルバーのウィッグを被らせてもらったことがあるんだけど、これが似合わなすぎて倒れました。被った途端に10歳老けた。持ち主の彼女はそれを被ると若々しくなるのに、私が被ると一気に老ける。なんでだろ。でも、おかげで私にグレイヘアはありえないと証明されたわ。

女子では、現役バリバリで働いている独身と専業主婦では当然ながら雰囲気が全然違う。66歳ともなると殆どの同級生はゆる〜く仕事をしている程度で基本は主婦。働いていた人でも定年退職して、今は単発で仕事をするくらいという人が多い。すると服装も体型も大らかになりますね。緊張の度合いだと思うけど、それはそれでシアワセなことよ。

一方、現役バリバリ組はやっぱり何かが違うよね。1番カッコよかった友だちは、左右の身頃とボウの部分にそれぞれ違う大きさの水玉がプリントされたブラウス、その下には黒のハイネック、ベージュのタイトスカート、先の尖ったお洒落なパンプスという出立ち。後ろ姿を見て「素敵なブラウスだなぁ」 と思ったら彼女だった。髪型は外巻きのボブ。ブラウスをスカートにインできるのはエラ過ぎる。

彼女はインテリアコーディネーターで、聞けば、66歳の今が人生で最も忙しいといいます。以前はキュレーターとしてホテルの部屋や企業に絵を納める仕事をしていたのですが、その時の会社がなくなって独立。今の仕事に変わったらしい。引く手数多で仕事が途切れないというから凄いよね。

彼女も私も独身なので生涯現役でいくと思うけど、それができる体力と知力と運があることはありがたいことです。普通の主婦では収まり切らなかったんだから働くのは仕方ないね。のんびり暮らしている友だちが羨ましいような気もするけど、どっちにしても残り時間は長くて30年程度。楽しくやらなくちゃ。

やまざきゆりこ


[この記事を書いた人]やまざき ゆりこ

娘2人がまだ幼い30代前半のときに在宅ワークができるという理由でコピーライターになる。同時期に、伯母の勧めで書と墨絵を始め、以来文章を書くことと絵を描くことがライフワークに。6年前、思いつきで始めた日本画で色の世界にハマり、コロナ禍のおうち時間に身近な動物を描いていたらいつの間にかペットの肖像画家に。57歳で熟年離婚。現在はフリーペーパーのコピーライターをしながら、オーダー絵画の制作に勤しんでいる。着物好き、アート好き、美しいものが好きな1957年生まれ。

墨絵&日本画 梨水
http://risui-sumie.sakura.ne.jp/wp/

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