自分の変化を愛する。新幕購入で見つけた幸せのセオリー
新しいテントをネット注文した。
ソロキャンデビューして1年とちょっとだが、ソロ用のテントはこの新幕で4代目となる。
キャンプは道具さえそろえてしまえばリーズナブルなアクティビティだと思っている方は多いかもしれない。
実際、ゴールデンウイークに家族4人、一泊二日で温泉旅行に行こうとしたら10万円は下らないだろう。
もしキャンプ場なら、家族で一泊5000円くらいで泊まれるところも多い。近くの温泉施設に寄ったって高が知れている。
ただ、これはあくまでも一度そろえたキャンプ道具を使い続けることが前提の話で、テントを買い替えたり、キャンプ道具を新たに追加購入してしまえば、当然のことながら損益分岐点はいつまでもやってこない。
そして多くのキャンパーは、夜な夜なamazonでキャンプギアをポチっている。これを「キャンプ沼」と呼ぶ。
一度そろえたキャンプ道具をどうして買い替えたくなるのか。それは、実践しているうちにキャンプスタイルが変化していくからである。
あなたがこれからソロキャンをはじめるとして、キャンプ道具を選ぶときの行動パターンは、大まかにこの3つのタイプに分かれるのではないかと思う。
1 キャンプ経験者の友人知人におすすめを聞く
2 まずは王道ブランドのもの、あるいはエントリーモデルと言われるものを選ぶ
3 流行っているもの、バズっているものなどトレンドで決める
これらは選んでいるようで自分では選んでいない。いわば他人軸で選んだものであるから、実践を積むうちに「本当はこうしたい」が出てきて買い替えたくなるのである。
また、自分もどんどん進化していく。キャンプ経験を積めば積むほど「もっとこうしたい」が出てきて買い足したり買い替えたくなる。
おばキャンの初号機は軍幕タイプの別名がある「パップテント」である。何しろ初回ソロキャンデビューまで時間がなかったので、芸人系のキャンプ動画で話題になっていた「ソロベース」をあまり検討せずにポチった。前述のタイプ3である。
軍幕タイプというのは文字通り、軍隊が使用していたシェルターをモチーフにしたもの。
ささっと設営撤収できることが目的なので、軽いし楽だしシンプルでカッコいいのだが、何しろ狭い。
ミニマリストの男性陣にウケるのはわかるが、テントの中におこもりするのも好きなおばキャンは、本読みながら寝酒飲んでる時に「せまっ」となって買い替えを決意した。
2号機3号機と、同じパップテントながら、買い替えごとに居住空間は広くなった。現在のスタメンテントは、もはやパップテントと言っていいのかわからないくらいの大きさである。
差し色としてのテーマカラーを赤とオレンジに統一し、一つ一つお気に入りを増やしてきた。好きなものに囲まれたこの小さな空間は、さながらおばキャンの移動マイルームだ。
が、自分の「好き」を全力で詰め込んだら、気づけば気楽さからは遠のいていた。物が増えて設営撤収に時間が取られるようになっていた。
ソロキャン1年目は、反抗期を迎えた息子と子離れするために、キャンプは物理的に彼と距離を置くための手段だった。だが、心では離れ難く泣いていた。そんなおばキャンをこの小さな空間が癒してくれた。
そして1年のセルフラブ期間を経て、おばキャンはすっかり元気になり、息子との関係も劇的に改善した。最近は夕飯のときに学校であった出来事をあれこれ話してくれるようになった。奇跡だ。
そうなると、今のスペックが少しばかり重たく感じてきた。
そもそも「なんでずっとパップテント使っているんだっけ?」という疑問も湧いてきた。他にも多様なテントがあるのに、まるで最初の男をずっと引きずっているような、、、(笑)。
初心に帰ろう。設営と撤収がサクッとできるところにソロキャンの手軽さがあったのではないか。
今年は飛行機でどこかへソロキャンに行ってみたいという野望も出てきて、軽量化方面へ舵を切ることにした。
ソロキャンデビューへの第一歩
ソロキャンに興味のあるウナタレ読者が最初にやるべきことは、キャンプ系youtubeやキャンプ系インスタグラムを見まくることである。
例えばキャンプ系のyoutubeチャンネルは恐ろしいほどたくさんある。
まずは「ソロキャン 女子」的な検索ワードで気になったものを色々観ていこう。お色気ものも多いが(笑)、目的は自分に合いそうなキャンプスタイルを顕在化することだ。
チェックポイントは
・テント →デザインや素材、色など
・レイアウト →どんな道具をどんな風に置いているか
・過ごし方 →焚き火、キャンプ料理、ブッシュクラフトなど、何に時間を費やしているのか
・キャンプ場 →絶景なのか林間なのか、トイレはどうかなど、キャンプ場選びの条件
など。
観ていくうちに目が慣れてくる。youtubeを壁打ち材料として、自分スタイルを把握しよう。キャンプ系インスタグラムも参考にしていこう。
ちなみに、おばキャンが好きなのはこの方々。
▽おばキャンのキャンプの過ごし方は、ほぼしらちゃん。本当によく飲みよく食べる(笑)
▽憧れの「おしゃキャン」インスタグラマー。小物やレイアウト、キャンプ場選びなどかなり参考にしている。
が、どんなに熟考しても、変わる時は変わる。
キャンプ場で出会った誰かに刺激を受けることもあるだろうし、トレンドもあるだろうし、自分自身の何かが変わることも。
無駄遣いさせたいわけではないが、自分の変化の波にちゃんと乗ることも自己一致=幸福度アップのトレーニングになると思う。
そのためのtipsとしては、キャンプ道具を購入する前にメルカリのようなフリマアプリを検索しておくといい。
そのキャンプ道具が売り買いされている実績があれば、買い替えの際の足しになる。人気のギアなら、使用感があっても買った時と同等の値段で売れることもある。
未来永劫、変わらないものなどない。そんなことわかっているのに、変化したくないのが人間だ。変わりたくないから執着が生まれる。執着したって変化は止められないから苦しい。
いっそ「変化する」ことを諦めたらどうだろう。
諦めるとは「明らかに見る」こと。自分でコントロールできることなのか、自分ではコントロール不能なものかを見極めて、コントロールできないことは手放すのが幸せへのセオリーだ。
なので、おばキャンは自分の変化を受け入れ、新幕を購入したのである。
これは、すべて、新幕を買った言い訳である。
[この記事を書いた人]おばキャン(Oba-kyan)
毎月1〜2度のソロキャンを楽しむアラフィー。離婚を機に、仕事仲間(女子)と中学生の息子と職住融合生活。起業して19年目。働く女性のハッピーキャリア&ナチュ婚を支援する学校を主宰している。
ソロキャン活動はtwitterで発信中。@obachan_camp