
おじさんの変化と独り麻婆豆腐と20年後
年に一度の、地域を支えるボランティア組織の会計監査の集まりに、今年も参加してきました。メンバーは10人ほど、全員おじさま。なぜかアラフィフの私が最年少という謎の布陣。
実は去年が初参加だったのですが色々衝撃が・・・
「◯◯さん、立ちションしたことある?」ってきかれたんです(ホントに)。いくら話の流れからだって、こんなの地方あるある?いやいや、ここ東京なんですけど?
でも今年はうっすら様子が変わってた。
おじさまたちが、なにかを言いかけてスッと飲み込む場面がちらほら。“婦人部っていまどきどうなんですかね?”なんて話題も出た。
すごい!確かな変化が!
昨年までは“躊躇”すらなかったおじさまたちが、今年はなんだか違う。新しい未来が見えてきた気がした。

会合のあと、夜桜の下をひとり歩いていたら、前から気になっていた中華屋さんの灯りに吸い込まれ、迷うこととなく瓶ビール(大瓶)、そして噂の<プレミアム麻婆豆腐>を注文!スマホなんて見ないで、じっくり味わう。
想像以上に痺れが効いた麻婆豆腐がビールにあいすぎる。なにこの解放感!
井之頭五郎さんみたく、たくさんは頼めないけど、“偏った好み”を遠慮なく楽しめる。
このひとり飲みが、私のセルフラブってことか。いや~大人って、ほんと自由でたまらん。
ふと見渡すと、向かいの席では新社会人っぽい若者がひとり定食を食べている。

そういえば私の娘も、この春から社会人。
そんな若者とお互いにひとりで同じ空間にいるのもなんだかぐっとくるな。
昔なら、おじさまたちに「ひとり飯?ダメダメ、飲みに行くぞ!」って肩をがっつり掴まれて連れていかれちゃったよね。でも今は、そんな声もかからない。
変わりつつある。少しずつ、でも確実に。
「家族と同居していても、他人と交流がなければ、認知症のリスクは高まる。一方で、独り暮らしでも人とつながっていれば、その進行はゆるやかになる──」
これ、精神科医の方からの高齢者の暮らし方へのアドバイスなんですが、まさに未来のウナタレ世代へのメッセージでは?
「孤独じゃなく、“自立したつながり”がある暮らし」って、私たち今、練習中?
たまにおじさまたちの言葉にもやっとしながらも、自分だけの時間をじっくり楽んで、気の合う仲間と連絡をとりあって・・・
20年後の未来が見えると少しほっとする。
きっとうまくひとりで、ちゃんと誰かとつながってる。


[この記事を書いた人]もりたかこ
娘双子女子と息子の5人家族。
バブルの飛沫を少し浴びたもとおやじギャル。
30年ほど前に衝動買いでボロ物件を激格安ローンで購入してから東京下町と鎌倉の2拠点暮らし中。
ラジオディレクターとして50代に入ってからフリーとなり細々と活動、「ウナタレディオ」の制作も担当しています。
https://morirurero.com/
寝ても覚めても食べることばかり考えている食いしん坊で、現在飲食店でバイトしながら料理修行も(兼推し活)。いっぱい食べるのでいっぱい運動する体力おばけです。