ホルモン合戦もいよいよ集結？ 災い転じて福となしたのか2024夏
「オレ、もうキャンプ行かない」と息子に告げられたことがソロキャンデビューのきっかけだった。
ソロキャン歴も3年目となったが、この前のキャンプで買ったばかりの新しいテントを張ろうとすると、どうしても一ヶ所ポールがはまらない。あれやこれやと試しながら2時間格闘するも、まったくはまる気配がないので、カスタマーセンターへ連絡すると、どうやら初期不良の様相が濃くなった。
そんなことある〜！？ な状況。ありえへんことが起こるのがキャンプだが、まさか買ったばかりのテントが立てられないとは。
今回は奇跡的に友人に返すためのテントを車に積んでいて事なきを得た。が、テープで留める、近くのホームセンターでテントを買う、車中泊する、など、頭の中にはいくつかのプランが浮かんでいたので、友人のテントがなくてもなんとかなったと思う。
今回の学びは、車にUL(軽量)テントを一つ常備しておくこと。かくして、サバイバルレベルはまた一つアップした（らしい）。
パラグライダーをネタに母子キャンプよ再び
さて、このコラムがきっかけにもなり、「こんな人いるよ〜」と、色んな人が声をかけてくれるようになり、にわかにアウトドア系の人脈が増えた。
中でも、朝霧高原でパラグライダー教室を運営している方とのご縁をいただき、沸き立つおばキャン。
というのも、息子＠中３は高いところが大好きで、東京スカイツリーに行った時には、展望デッキの名物「ガラス床」（足元から地上340mの眺め）で飛び跳ねて喜んでいた（母は足ガクブル）。「いつかスカイダイビングやってみたい」とも。
（もしかしてパラグライダーをネタに息子とまたキャンプ行けるかも？？？）
ある日の夕食時、そんな淡い期待を悟られぬよう涼しい顔で「パラグライダーやってみる〜？」と、軽く振ってみた。すると、「山の上飛ぶやつ？ やってみたい」と、食いついてくるではないか！ すかさず「キャンプ場で寝泊まりしなきゃなんだけど、、」と言うと、「え〜、まあいいよ」と息子。母、静かにガッツポーズ。
「キャンプ行かない」と言い渡されてから、実に2年半ぶりの親子キャンプである。おばキャンの心は弾んでいた。息子が再びキャンプに関心を持ってもらえるよう、まずは息子用のソロテントを購入。そしてパラグライダー教室の近くにあるキャンプ場を調べに調べまくって、林間で場内に川の流れる素敵なキャンプ場を見つけ予約した。キャンプ飯もとことん息子の好物でいこう。
あとは当日を待つのみ。「神様仏様、雨が降りませんように…」
神様の意地悪
結論から言うと、出発直前に私がコロナに罹患してしまいパラグラキャンプはキャンセルとなった。数日前から喉の調子が悪くなり、「クーラーにやられたか？ いや夏風邪？」と、慌ててご自愛モードに入るも後の祭り。熱は上がり続け、検査をするとビンゴだった。
出発の前日、泣く泣くパラグライダー教室とキャンプ場へキャンセルの連絡すると、トップシーズンにもかかわらず、キャンセル料も免除くださり、「くれぐれもお大事になさってください」「またいらしてくださいね」と、優しい声かけと心遣いに救われた。
息子は「あっそ」といった感じ。パラグライダーでキャンプを釣った邪な私がいけなかったのか。
その日の夜、「うどん食べたいなあ」と思っていたら、息子がセブンイレブンで買ってきた冷凍うどんを火にかけて部屋まで持ってきてくれた。一昨年コロナにかかって寝込んだ時は、優しい言葉の一つもかけてくれなかった息子が、どういう風の吹き回しなのだろう。もしかして、ホルモンバランス整ってきたってこと？
ちなみに、“クタクタうどん”は息子が寝込んだ時の定番メニューだ。「病気の時にはクタクタうどん」ってちゃんと彼の中にも刻まれていたのねと嬉しくなる。
落ち込んだおばキャンはS N Sにこの件を吐き出した。すると、たくさんの励ましコメントが届いた。これぞ正しいSNSの使い方。荒んだ気持ちがかなり癒された。みなさん、その節は本当にありがとう。
と、同時に、友人男性のコメントにハッとさせられた。
自分の経験で言うと、
お母さん から、「母」といえるくらいの
大人な心を持ったと想う。
コロナの頃から今おうどん作った間に。
パラグラキャンプには行けなかったが、その代わりに息子の成長を感じる機会をもらったようだ。
しかし神様ってドS…（泣）
［この記事を書いた人］おばキャン（Obachan-camp）
毎月１〜２度のソロキャンを楽しむアラフィー。離婚を機に、仕事仲間（女子）と中学生の息子と職住融合生活。起業して19年目。働く女性のハッピーキャリア＆ナチュ婚を支援する学校を主宰している。
ソロキャン活動はtwitterで発信中。@obachan_camp
