フェロモンは瑞々しさの秘訣
この前、友だちに「66歳とは思えない瑞々しさ」と褒めてもらい、その秘訣は何かと聞かれました。瑞々しいって素敵な言葉よね。嬉しいお言葉ありがとう。
共通の友人のメイクアップアーティストが言うには、年齢を重ねて瑞々しい人は恋人がいるとか夫婦の仲が良いとか、とにかくパートナーシップが上手くいっていることが多いそうで、私にもその辺りの事情を聞いておくようにと友だちに指令が出たそうです。
いやぁ、残念ながら3年前にフランス人の元彼と別れて以来、恋人はいないのよねえ。別れたのは2020年の2月で、ちょうどコロナ禍に突入した頃。多くの人が通勤をやめて在宅ワークになった時期ですから、新しい出会いどころではなかった。当然、3年以上セックスしてないし。
メイクアップアーティストの彼女がいう「パートナーシップが上手くいっている人たち」は、精神的にも肉体的にも仲良しなんだと思うけど、フェロモンは確かに瑞々しさの秘訣かもしれない。交わってエネルギーの交換をすることで、特別な何かが生まれる気がします。なので、誰とも付き合っていない私がなんで瑞々しいと言ってもらったのか、自分でも不思議で考えたわよ。
結論。それって、チャクラの問題だと思う。私は3年以上彼氏のいない状態ですが、「もう男は懲りごり」なんてひとつも思ってないし、“イケメン・長身・フランス人”との出会いはいつだってウェルカムなんです。実際にはいなくてもその心は失っていないわけ。彼氏ができたらまたイチャイチャしたいし、前提としてその意識で生きている。だから多分、第1・第2チャクラが活性化してるんだと思うわ。
40代以降の夫婦の多くがセックスレスの時代。長く一緒にいると同志みたいな関係になるし、住宅事情もあって子どもの隣の部屋でそんなことできないという話はよく聞きます。カップルというより家族という意識が強くなるし、寝室も別々の方がイビキを聞かずに伸びのびと寝られるからOKってね。第一、同じ人と同じようにセックスするのは飽きるから、もういいって感じになるわよね。私も結婚しているときはそんな感じだったからよくわかります。
でも、別居して「恋愛する!」って決めてからというもの、その感覚はすっかり変わりました。ジュテームと言われながら合体するのはめっちゃ楽しい。子どもを作るためでもなく、マンネリ夫婦のマンネリの合体でもなく、好きな人と心からそうしたくて合体するのは格別よ。
40代の頃、まだ離婚することを想像もしていなかったとき、日本文化にどっぷりハマり、骨董にハマり、着物にハマり、ちょっとお洒落な郊外の街の暮らしに満足して「私はこんな風に日本的なるものに囲まれながら枯れていくのだわ」とひとり悦にいってた自分がいました。あのまま枯れなくてよかったー。別居して離婚して、フランス人たちと出会ってよかったー。おかげさまで瑞々しい66歳でいられるってわけです。
[この記事を書いた人]やまざき ゆりこ
娘2人がまだ幼い30代前半のときに在宅ワークができるという理由でコピーライターになる。同時期に、伯母の勧めで書と墨絵を始め、以来文章を書くことと絵を描くことがライフワークに。6年前、思いつきで始めた日本画で色の世界にハマり、コロナ禍のおうち時間に身近な動物を描いていたらいつの間にかペットの肖像画家に。57歳で熟年離婚。現在はフリーペーパーのコピーライターをしながら、オーダー絵画の制作に勤しんでいる。着物好き、アート好き、美しいものが好きな1957年生まれ。
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